ZOB/V96 プロト2 評価報告 4

その2: Pentium Pro 200MHz + ASUS の Natoma マザー (つづき)

今回の報告では、メモリのアクセス速度を測定するベンチマーク Pfm586 を使 って Pentium と PentiumPro のメモリアクセスの速さを調べます。

dot評価対象

Pfm586 ベンチマークを以下のマシンで実行します。

ZOB/V95 (Pentium/Triton)
CPU133MHz (外部66MHz)
ZOB/V96proto1 (Pentium/Triton2/EDO)
CPU133MHz (外部66MHz),
CPU166MHz (外部66MHz),
CPU150MHz (外部60MHz),
CPU180MHz (外部60MHz)
ZOB/V96proto2 (PentiumPro/Natoma/EDO)
CPU200MHz (外部66MHz),
CPU233MHz (外部66MHz)

proto1,2 についてはそれぞれクロックを変化させて測定することにより、Pentium マシンと PentiumPro マシンのメモリアクセス速度とクロックの関係を調べます。

dot結果

pfm586

dot考察

ZOB/V96 proto1 と proto2 (Pentium と PentiumPro)を比べてすぐに気付くの は E-cache が物凄く速いことです。これはセカンドキャッシュが CPU パッケー ジに内蔵されていて、極めて高速のクロックで動作しているからです。しかも CPU クロックを上げるとセカンドキャッシュへのアクセスも速くなるという、驚 くべき結果が得られました。
これはセカンドキャッシュが CPUに比べてずっと遅い外部クロックで動作する Pentium ではあり得ないことです。また Pentium では、CPUクロックが高くても 外部クロックが低ければメモリアクセスは遅くなることが見てとれます。
PentiumProではメインメモリへの書き込みも 3倍程度速くなっています。これ はチップセット (Natoma) の書き込みバッファのおかげだと思われます。 (VGA Cache は関係ありません。)
一方、メインメモリからの読み込みは PentiumPro で全く改善されていません。 むしろ Pentium の方が僅かに速いという結果になっています。
この原因は今のところ定かではありませんが、 PentiumPro のバス・アーキテ クチャに起因するのか、あるいはマザーボードの設計によるものかも知れません。 しかし差は微々たるものですから、実用上は全く問題にならないでしょう。

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