FPGAプロジェクト

FPGA

CQ出版 2003年10月号デザインウェーブマガジン(Photo1)の付録であった、ALTERA Cyclone FPGAボード(Photo2)を、なんとかして動かしてみたいと考えプロジェクトを開始した。
このボードに搭載されていたCycloneチップは、ECP1C3T100
当時しては、LE数が3,000近くの高密度ロジックを持つ高機能なチップです。これが定価1,980円の雑誌の付録につくとは画期的なことだと思いました。


Photo1

この2年後の2005年には、1chipMSX(Cyclone EP1C12Q240C8 LE数:12,060搭載)も登場し、このレベル(雑誌付録のFPGAの4倍程度)のFPGAチップがあればMSX2レベル(CPU:Z80,VDP:V9938)のパソコンを作り上げることができるのです!!
その後FPGAの活用がホビーレベルでも大きく広がると思ったのですが…それから10年が経ち、電子機器に大きく活用されているのに対してホビー用途は、まだまだ弱い感じです。

オリジナルのFPGAシステムを構築して、内部理解が分かりやすく高機能なオリジナルCPUを作成することを目標にプロジェクトを進めていきます。




雑誌付録Cyclone FPGAボードについて

雑誌付録Cyclone FPGAボードは、2003年当時実際にそれを動作させることは難易度が高く、本棚にしまったままになっていた。出版から12年が経ち、動作環境の構築に再チャレンジした。
Cyclone FPGAボードは、CN1にの5V電圧を加え、ボード上の3端子レギュレータでIO用の3.3VとFPGA動作用の1.5Vを発生している。CN2,C3に17×2の拡張端子があり、拡張ボード等との接続を行うように設計されている。

Photo2

sheet1

最初の雑誌付録のFPGAボードだったので、拡張端子の設計などは今後のボードにつながるデザインが行われているが、次のような問題点もあった。

  1. CN2,C3の拡張端子にJTAG関連の信号がない。
    拡張ボードからは、FPGAへのプログラム書き込み等は不可能。
    FPGAボード上の10ピンのJTAG端子に、コンフィグレーション・ケーブを直接接続して書き込みを行うことになる。
  2. ボード上に基準クロック発信器、リセットスイッチがない。
    拡張ボード等の外部から基準クロックとスイッチ信号を接続しなくてはならない。
  3. 5Vの電源を加える端子がCN1にあり、拡張ボード専用のコネクタを用意しなければならない。
    ボード上に5->3.3Vの3端子レギュレータが載せてあるので、この後のボードと違い、ここに5Vを加えることが基本となる。CN1には、3.3Vの出力(意味のない12Vの端子がある)がないため、ジャンパー線(青)で対応した。

FPGA拡張ユニバーサルボード

付録FPGAボードを動かすの拡張ボードを設計し、2003年時点では、ユニバーサールボードに部品だけを載せただけで終わっていた。
そこに配線をし、LED×2、LCDキャラクタディスプレイモジュール SC1602の表示とRS232Cの入出力の機能を持つ拡張ボードを完成させた。

Photo3


なんとか雑誌付録Cyclone FPGAボードを取り付け無事に動作させることができた。
コンフィグレーションは、FPGAボード上のJTAG端子に専用USBコンフィグレーション・ケーブルを接続して行っている。