めざせ4004! IC24個で電卓用CPUを作ってみた
2024/5/26
技術書典16
池袋サンシャインシティ 文化会館ビル2F 展示ホールD「え-07」
Chapter 0 さて諸君、地獄の始まりだ!!!
現代のCPUは1971年に発売されたIntel 4004から始まったといっても過言ではないでしょう。しかしその4004は日本のビジコン社が電卓用の大規模集積回路(LSI)としてIntelに開発を依頼したものでした。その開発費用は10万ドル(当時の価値で東京に豪邸が建つ)にも及んだといわれています。
ですが、もしIntelに依頼しなくても電卓用CPUを作れるとしたらどうでしょうか?
本書ではわずか24個の汎用ロジックICだけで作ったCPUを紹介します。これは4004と同等のROMとRAMを備え、電卓を作成するのに必要なギリギリ最小限度の機能を持っています。もし1971年当時にこのCPUが存在したならば、莫大な費用をかけて4004を開発する必要が無かったことになります。
もちろん、これがジャンケンの後出しだということは承知しています。
筆者が持つコンピュータ技術は4004をベースに発展して行った様々なテクノロジーに基づいています。従って4004が存在しない1971年時点では筆者にCPUを作れる訳がないのですが、それはそれとして架空の物語として本書をお読みいただければ面白いと思います。
ただし、あらかじめ謝罪しておくことがあります。
それは、出来上がったCPUが想像を絶するレベルのゴミだということです。電卓に必要な機能を備えているのは嘘ではないのですが、中身が酷すぎるためプログラマーが地獄を見ます。もし4004開発者の一人である嶋正利氏がこのCPUを見たならばブチ切れること間違いなしです。
使えるゴミ。それが本書で紹介するCPUの正体です。

