この世のCPUを食べ尽くすのだ! 第5章
~あんたCPUなんか創ってどうするのよ?! Vol.3~
2018/10/8
技術書典5 け39
第5章 終わりに……
お疲れ様でした。ここまでお読みいただき有難うございます。
当初の計画では本書で電卓を完成させる予定でしたが、残念ながら間に合いませんでした。
TD4EX3は17個ものICを使用しているにもかかわらず、何の計算もできない残念なCPUです。計画通り電卓の制作をしていたものの、RAMの搭載に手間取り、このような結果になってしまいました。お待ちいただいていた方には申し訳ないのですが、電卓は次回に持ち越しです。
以下にこれまで設計・制作したCPUの一覧を示します。
TD4 | TD8 | TD4EX2 | TD4EX1 | TD4EX3 | |
---|---|---|---|---|---|
設計者 | 渡波郁 | Exit | |||
発表年 | 2003 | 2016 | 2017 | 2018 | |
ROM容量 | 16バイト | 256バイト | 4096バイト | 16バイト | 4096バイト |
RAM容量 | なし | 16語(メモリマップドI/O) | |||
演算命令 | イミディエイトデータとの加算 | レジスタ間加算 | イミディエイトデータとの加算 | ||
使用IC数 | 10 | 17 | 14 | 11 | 17(CPU本体) 9(I/Oユニット) |
入力装置 | ディップスイッチ | テンキー | |||
出力装置 | LED(4ビット) | LED(8ビット) | LED(4ビット) | LED(4ビット) | 7セグメントLED(3桁) |
TD4EX3でRAMというハードルを超えましたので、あとはCPUのアーキテクチャを電卓用に変更するだけです。2桁とはいえ加減乗除のできる電卓を作成する予定です。
なお、TD4EX3のRAMの容量はたったの16語しかありませんが(しかもメモリマップドI/Oに2語を割り当てているので、実質14語です)、これ以上増やす予定はありません。従って電卓の桁数も2桁がせいぜいです。
なぜ増やさないのかは次回までの宿題としておきます。
ではまたお会いしましょう。
2018年10月8日
ZOB.Club
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