ええっ⁈ CPU創ったの⁈ すっごーい! 第3章
~あんたCPUなんか創ってどうするのよ?! Vol.2~
2017/8/11
コミックマーケット C92 1日目 東7そ11b
第3章 終わりに……
大変申し訳ないのですが、ここで時間切れ終了です。
TD4EX2のRAM拡張を期待していた皆様には申し訳ないのですが、内容の濃さと言う点ではご満足いただけるのではないかと思っております。
TD4EX1を設計してみて思ったのですが、TD4は元々10個のICで作ると言う至上命題があって、そこから回路を作っていったような気がします。クロックジェネレーター用の74HC14が必要なICの数に入っていないことが証拠です。
入力ポートや出力ポートに使われている74HC161が必要なICに含まれているにもかかわらず、クロックジェネレーター用のICが含まれていない理由は、技術的には見当たりません。どちらも必要なICだからです。
とすると、マーケティング的な理由から外したとしか考えられません。つまり必要なICの数を10個にするために74HC14は外されたのです。
アキュムレータ間加算命令も同様だと考えられます。
「CPUの創りかた」の対象である素人は、アキュムレータ間加算命令の必要性に気づきません。イミディエイトデータとの加算だけで満足なのです。そのためTD4にはアキュムレータ間加算命令がありません。
TD4EX1が示すように、その気になればICを1個追加するだけでアキュムレータ間加算命令を実現できるのですが、TD4にとっては10個のICで出来ているというお題目が重要なのであって、CPUとしての機能は二の次だったのです。
インターネットで「TD4 拡張」で検索してもTD8しかヒットしないことがその証拠です。「CPUの創りかた」の読者のうち、TD4の命令を拡張している例はほんの数件しかありません。
非常に残念です。
という訳で、次回こそは今回は間に合わなかったTD4のRAM拡張と、その先の加算・減算命令の追加をご紹介できればと思います。
ではまたお会いしましょう。
2017年8月11日
ZOB.Club
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